HACCPとは?食肉業界で必要な対応と記録管理を解説
HACCPは、食品の安全を工程の中で管理する衛生管理の手法です。本記事では、HACCPの考え方(7原則12手順)と、その土台となる一般衛生管理、食肉業界での意義、記録管理の重要性を、実務目線で整理します。
HACCP(ハサップ)とは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略で、危害分析重要管理点と訳されます。原材料から出荷までの工程で危害要因を分析し、重要管理点(CCP)を定めて継続的に監視・記録する衛生管理の手法です。食品衛生法では「HACCPに沿った衛生管理」が制度化されており、一般衛生管理を土台に運用します。
本記事は、と畜場・食肉センター・食肉加工会社の衛生管理担当者、品質管理・製造現場の責任者、HACCP導入を進める事業者の方に向けて作成しています。
- ✓HACCPは工程の中で危害要因を管理する衛生管理の手法
- ✓7原則12手順の考え方で計画を作り運用する
- ✓一般衛生管理(前提条件プログラム)が土台になる
|HACCPとは?
HACCP(ハサップ)とは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略で、日本語では「危害分析重要管理点」と訳されます。最終製品の抜き取り検査だけに頼るのではなく、原材料の受入れから製造・出荷までの工程ごとに危害要因(ハザード)を分析し、特に重要な工程を「重要管理点(CCP)」として継続的に監視・記録する衛生管理の手法です。問題の発生を未然に防ぐことを目的としています。出典:厚生労働省
|7原則12手順の概要
HACCPは、一般に「7原則12手順」と呼ばれる手順で計画を作成し、運用します。最初の5手順は準備段階、後半の7手順がHACCPの中核となる7原則にあたります。食肉のと畜・加工では、工程や取り扱う危害要因に応じて、自社の実態に合わせて整理することが重要です。出典:厚生労働省
各工程の生物的・化学的・物理的な危害要因を洗い出し、評価します。
危害を管理するうえで特に重要な工程(CCP)を決めます。
CCPで守るべき基準(温度・時間など)を設定します。
基準が守られているかを監視する方法を定めます。
逸脱時の措置、計画の検証、記録の方法を定め運用します。
|食肉業界での意義と制度化
食品衛生法の改正により、原則としてすべての食品等事業者に「HACCPに沿った衛生管理」が求められる仕組みが制度化されています。これには、規模等に応じて「HACCPに基づく衛生管理」と「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(小規模な営業者等向けの弾力的な運用)」の2つの類型があり、と畜場・食鳥処理場は前者(HACCPに基づく衛生管理)の対象とされています。と畜・解体・加工を扱う食肉業界では、微生物による汚染や交差汚染、温度管理などが重要な論点となるため、HACCPの考え方に基づく管理と、その記録の整備が欠かせません。出典:厚生労働省
| 用語 | 意味 | 関連する実務 |
|---|---|---|
| 危害要因(ハザード) | 健康被害の原因となる生物的・化学的・物理的要因。 | 工程ごとに洗い出し評価する |
| CCP(重要管理点) | 危害を防止・低減するうえで特に重要な工程。 | 管理基準を定め継続的に監視する |
| 管理基準(CL) | CCPで守るべき基準値(温度・時間など)。 | 逸脱の有無を判断する目安にする |
| 一般衛生管理 | HACCPの前提となる基礎的な衛生管理。 | 施設・清掃・手洗いなどを徹底する |
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参照ソース一覧
- ●厚生労働省「HACCPに沿った衛生管理の制度化」
- ●農林水産省「食品の安全・HACCP関係情報」
- ●厚生労働省「食品等事業者向けHACCPの手引書」
- ●公益社団法人 日本食品衛生協会「HACCP関連情報・手引書」
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